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2024年5月19日 東京 11R
優駿牝馬 GI 芝2400m
15:40
的 中
期待値レベル 9
予想時刻: 00:10
見解
まず馬場ですが、東京はBコース2週目。古馬1勝Cのマイル戦が平均ペースで1分33秒3ですが、このレースは恐らくレベルが低いので時計が出ていません。古馬OP・芝1800mのメイSの方がメンバー的に時計を信用出来て、2.1秒スローで1分45秒1ですから高速状態。ただ超の付く高速かと言われると微妙で、昨年より少し時計が掛かるかなと言う感じ。その昨年は2分23秒1の時計が出ましたが、これはリバティアイランドがちぎった時計で2着ハーパーが2分24秒1。ペース次第ですが、今年は2分23秒後半の勝ち時計になりそうで、2400mだとしてもとりあえずは高速決着への適性は持っていないと厳しいです。
伸び所に関してはまだ内が荒れていないので内外イーブンと考えて良いです。

続いて展開ですが、パレハはコメント的にも馬の後ろに入れて追い抜かす追い切り内容からも控える競馬が濃厚。前走で大逃げを打ったヴィントシュティレがハナで、ショウナンマヌエラも外から主張はするものの枠の差で番手になると思います。ヴィントシュティレは2400mで前走のように飛ばすとは考えにくいですが、かと言ってコントロールが利くタイプでもなく今回もそこそこ後続を離す逃げに。離れた番手でショウナンマヌエラ、以降パレハ、ラヴァンダ、タガノエルピーダあたりが好位を形成。ヴィントシュティレを無視すれば2番手以降はスローペースで進行。ただオークスは単純なラスト3F戦にはなりにくいレースで、3角過ぎから徐々にペースアップする4Fロンスパ戦を想定。基本的には長く脚を使う能力が必要で、後半ラップが分散するので究極のキレは不要。それでも高速馬場で前半スローならば2400m戦でも最低限の瞬発力は要求されますし、週中記事で書いたようにオークスは上がり3F順位が低い馬はなかなか通用しないレースです。

最後に、阪神競馬場に外回りコースが出来て、桜花賞が外回り1600mで行われるようになった2007年以降の17年間において、前走桜花賞出走馬以外が勝利した例は4度(1着同着の2010年を除く)。その4回中3回は「桜花賞馬不在」「桜花賞馬が出走も1人気では無かった(桜花賞がフロックと見做された)」「桜花賞馬が出走も桜花賞で上がり3F順位が4位以下だった」このいずれかに該当。一方、桜花賞出走馬が勝利した13年中で6年は桜花賞2着以下馬が巻き返して勝利していますが、6年中5年で上位3例に該当。
つまり、桜花賞で上がり3位以内の脚を使って勝利した桜花賞馬が1人気に支持されればほぼ勝っていると言うことで、その成績は【4-1-0-1】とほぼパーフェクト。これは単なるデータのお遊びではなく「2〜3歳牝馬においては一度出来上がった序列は崩れにくい且つ3歳春段階で2400mに距離が延びて大きくパフォーマンスを上げる馬などほぼ存在しないので余計に序列が崩れにくい」「桜花賞を先行して勝つ馬はマイラー、そうでない馬は距離が持つ」と言う鉄則を端的に表した数字でしっかり意味のあるものです。今年は桜花賞を上がり3位で勝利したステレンボッシュが1人気濃厚と言う状況ですから、ほぼ崩れないし勝つ確率はかなり高いと判断。別路線組に目を惹くようなハイレベル戦が存在しなかったことからも、この鉄板データは揺るがないと思います。ちなみに、この鉄板データに該当した桜花賞馬が連に絡んだ年は前記通り5年ありますが、その時の2,3着馬(1,3着)計10頭の前走レース内訳は「桜花賞組7頭」「フローラS・忘れな草賞・皐月賞組各1頭ずつ」と、相手馬も桜花賞組が強いというデータが残っています。

【2024 オークス】
◎7ステレンボッシュ
○12チェルヴィニア
▲14ライトバック
☆1ミアネーロ
△5コガネノソラ
▽15サフィラ
▽13スウィープフィート
▽17タガノエルピーダ
▽9ラヴァンダ

本命◎7ステレンボッシュ
詳しくは書きませんが、3戦目までのパフォーマンスは今見返しても平凡としか言えず、だからこそ23阪神JFでは無印評価にしたわけですが、その判断は今でも間違っていたとは思いません。ただ、誤算だったのは23阪神JFのパドックで見た馬体が緩かったそれまでとは明確に一線を画すものだったことで、それが急激な成長によるものだったのか、過去に散々証明して来た国枝調教師のG1における勝負強さだったのかは分かりませんが、 あのレースで一段階も二段階もパフォーマンスを上げて来たことは馬体を見れば納得でしたし、それを追い切りで見抜けなかった私のミスだとも思いました。
その23阪神JFの時計価値は、2020年ソダシ、2021年サークルオブライフよりは上で、2022年リバティアイランドとほぼ互角。前日古馬LリゲルS(勝ち馬マテンロウスカイ)や10月の古馬OPポートアイランドS(勝ち馬ドーブネ)にも劣らない非常に優秀なものでしたが、3歳春段階で3勝Cを勝てるだけの時計が出せていれば世代限定G1で勝負になることを考えると、2歳12月段階で古馬OPにも劣らない時計が出せているのは驚異的。非常にレベルが高く、だからこそ24桜花賞でも23阪神JF上位馬に重い印を打ったわけですが、コラソンビートこそ大敗したものの23阪神JF1,2着馬が着順を変えながらも1,2着したわけですから、やはりこの2頭が世代最上位馬であることに疑いようはなく、アスコリピチェーノが致命的な不利がありながらも24NHKマイルCで2着好走したことからも、それは証明されるでしょう。
従って、王道路線組において本馬が能力最上位であることは明白で、24桜花賞は古馬OP級のハイレベル戦。当然ですが、桜花賞以外のレースでここまでレベルが高かったレースは皆無で、ハイレベルだったものでも3勝C級ですから、未対戦馬に関しても全く恐れる必要はありません。ならば自滅以外に崩れることは想像出来ませんが、スタート・馬群内の競馬・折り合い等に大きな不安がないタイプで、胴長の馬体から距離延長はむしろプラス、東京コースの実績もあるとなれば自滅する要素は無し。あえて言えば戸崎Jへの乗り替わりが不安になりますが、それとて今年の彼は覚醒したと言えるほど好調ですし、驚くほどロジカルな騎乗が増えて明らかに一皮むけていますから不安要素にはならず。牝馬限定G1で12勝を挙げるなど牝馬G1の勝ち方を知っている調教師の存在も心強く、追い切りを見る限りはデキに不安もなし。折り合いに不安はないと書いたものの若干前向きさが強い面があるので内枠も歓迎で、オークスは直線半ばまでに多くの馬がバテて馬群がバラけますので、戸崎J伝統芸である直線ドン詰まりになることも心配なし。ならば世代最上位の能力を信用すれば良いだけで、ここは二冠達成濃厚です。

対抗○12チェルヴィニア
前走(24桜花賞)は左トモの違和感のため阪神JFを回避せざるを得なかったトラブル後の一戦で、5ヶ月半ぶりの実戦。調教量自体は足りていて動きも上々ではありましたが、初めての右回り、初めて経験するマイル戦らしいペース、18頭立ての大外枠、テン乗りのムルザバエフJ騎乗(しかも調教にも乗っていない正真正銘のテン乗り)と超えるべきハードルが多すぎた感がありましたし、レースでは前に壁が作れなかったことで唸って流れに乗ってもしまいましたので、あれでは大敗も止む無しだったと思います。
あの敗戦が能力を正しく反映したものではないことは完勝を収めた2走前(23アルテミスS)や、ボンドガールには負けたもののコラソンビートには3馬身差を付けた新馬戦からも明らかなのですが、その23アルテミスSや新馬戦とて反応は鈍く、23アルテミスSに関しては自身の上がり3Fが11.4-11.0-10.9秒とラスト1Fが最速ラップだったようにマイル戦はやや短いと言う印象。それよりもハイパフォーマンスだったと思うのは1800mの3走前で、このレースは前後半49.2-45.2秒の超スローラスト3F戦を先行して抜け出しただけの内容ですが、自身最速10.5秒のラップを踏んで持ったまま2着に6馬身差を付けた勝ち方は圧巻。時計・ラップは同じようなペースだった翌日2勝C特別戦と同レベルの素晴らしさで、2歳8月の記録としては破格。この実績と胴長の馬体から距離が延びた方がパフォーマンスを上げられることは間違いないですから、距離延長+主戦のルメールJに戻る今回は大きくパフォーマンスを上げられると思います。前走でマイルのペースに乗せて先行してしまったことは折り合い的にやや心配ですが、折り合い名人ルメールJ騎乗でギリギリ馬群内に収められそうなこの枠も及第点。また追い切り分析で書いたように、前走は追い切り段階からややコントロールが利かない感じがあったのに対し、今回は前進気勢は強いもののコントロールは利いていましたので、そういった面からも過度な心配は不要でしょう。想定よりも大人気になってしまったことは本当に残念ですが、週中から2番手候補筆頭と考えていましたので、ここは初志貫徹で対抗に据えます。

単穴▲14ライトバック
常に折り合い不安が課題になる馬で、2戦目(23アルテミスS)の敗戦は道中で終始行きたがって力んでしまったことで末脚を失くしたもの。ただ危ういながらも折り合いに進境を見せた2走前(24エルフィンS)では辛勝ながらも勝ち切りましたし、24エルフィンSよりもペースが速かったことでより折り合えた前走(24桜花賞)では、ステレンボッシュに0.1秒差&アスコリピチェーノとは時計差無しと世代最上位馬2頭に肉薄したのですから上々で、しっかり折り合えた際のポテンシャルの高さを証明することになりました。
その前走(24桜花賞)は、姉インザオベーション・エイトスターズが共に中距離型であることからマイルらしいペースになって対応出来ないだろうことを危惧して無印評価にしてしまいましたが、それは裏を返せば距離延長のオークスはプラスになると言うこと。脚長で器用さには欠けるだけに広い東京コースも本質的には向きますし、24エルフィンSと24桜花賞では共に残り1Fを切って右手前に換えたこと、23アルテミスSでは直線に入って右手前に換えてから最後まで走破したことから右手前走ることが好きであることは明らかで、直線を右手前で走ることになる左回り替わりもプラスになると思います。能力上位で適性にも問題がありませんので当然好勝負になると思いますが、課題になるのはやはり折り合い面。近2走では進境を見せているものの800mもの延長はやはり不安ですし、ここまでの4戦で最も折り合いを欠いたのが前日輸送だった東京戦で、しかもG1でスタンド前発走。これは流石にリスクでしかなく、能力・適性を評価しても3番手に据えるのが精一杯です。

4番手☆1ミアネーロ
ここまで3戦2勝の成績ですが、唯一の敗戦である2走前(24菜の花賞)は直線で伸びかけた所で前が狭くなってブレーキを踏む致命的な不利が堪えたもの。その後の伸び方を見てもまともならば差し切っていた可能性が高く、実質的にここまで底を見せていません。その中でも特に注目したいのが前走(24フラワーC)で、このレースではそれまで物見がキツかったりするなど気性的な幼さを見せていただけにスタンド前の発走が鍵に。しかもラチの修復のため発走が6分も遅れてスタンド前で待たされるという厳しい環境でしたが、それでも問題なかった点に気性面の成長を感じましたし、時計・ラップは3勝Cに迫るハイレベルなものでもありました。着差こそ3/4馬身差と大きくは無かったですが、勝負所からずっと前が遅くて待たされっぱなしで、ようやく手綱を動かしたのは直線に入ってから。そこから逃げ馬を避けるために外に誘導し、ようやく全開スパートを開始出来たのは残り200mからで、あの短区間で差を広げろと言うのは無理な話。従ってあの3/4馬身は能力を正しく反映した結果ではなく、出し切ればもっと差が広がっていたことは言うまでもなく、先程は「古馬3勝Cに迫る」と書いた時計・ラップも古馬3勝Cを勝てるだけのものになったでしょうから、ここでも通用する能力はあると判定出来ます。
今回は距離延長と東京替わりがポイントになりますが、姉たちが軒並み1800m以下で活躍しているだけに血統的に距離延長は嬉しくないでしょう。ただ、変に掛かる馬ではないですし、胴伸びのある馬体からも距離は問題ないと思っていて、前走では道中で12.2秒以上に緩む地点がないスタミナが必要なラップをクリア出来ているならば全く心配なし。津村Jからも「距離はむしろ長くて良い」と言うコメントが出ていることも心強いです。左回りに関しては未知でしかないですが、追い切りをみる限りは問題なさそうですし、飛びがゆったりしている点で広いコースに替わることはプラスになると思っています。別路線組では本馬とコガネノソラに最も可能性を感じます。

△5コガネノソラ
新馬戦と2戦目はスローラスト3F戦になってファーヴェントやキャットファイトとは速い脚の差で負けたと言う内容。3戦目も同じくスローラスト3F戦でしたが、やや出遅れて位置が取れなかったことで最後まで差を詰められずにキャリア中唯一の馬券外凡走を喫したと言うレース。これらが示すように決定的に速い脚を持っていないわけですが、そんな本馬が3走前から3連勝出来たのは全て時計が掛かる馬場やラップ構成で速い脚が不要だったから。前走(24スイートピーS)では3勝Cで馬券に絡めるレベルの時計で走破していますが、それとて前の馬が飛ばして前後半45.6-48.1秒のハイペースに引っ張られて出た時計ですから過大評価は禁物で、あまり高い評価を下すことに疑問を持たれても仕方がありません。
それでも5番手評価にしたのは近3走で明らかに馬が変わって来ているからで、3走前より2走前、2走前より前走とレースを経る毎に見事にトモの筋肉が隆起しており、流れや馬場が向いたことに加えて単純に馬が強くなっていることも3連勝に寄与したと判断。それは徐々にでも増えている馬体重が示す通りですが、今回も調教後馬体重では7?増となっており、この短期間で更に強くなっている可能性があります。
更に言っておきたいのは前走の内容で、自身の上がり3Fラップは11.2-11.5-11.4秒と言う歪なものですが、普通あのペースを追走してラスト3F目に11.2秒のラップを踏んだならば段階的に減速するものです。それがラスト2-1Fで再加速しているのは2着馬が追って来たからで、つまりはまだそれだけ余裕があったと言うこと。実はまだまだ隠しているギアがあるはずで、更に言うとあのラップを踏めるならば距離延長も確実にプラスでしょう。これらから全く侮るべき存在でないことは明らかで、今ならばデビュー当初に苦戦した上がりの速い競馬にも対応出来る可能性も。桜花賞組に割り込むとすれば本馬かあ筆頭格でしょう。

▽15サフィラ
サラキア、サリオス、サリエラなどが兄・姉に居る良血馬ですが、530?以上も馬体重がある全兄サリオスは1800mベストと適正距離は2000m未満ですが皐月賞2着・ダ―ビー2着と距離への融通性は見せましたし、3/4姉サラキアは有馬記念2着、同じく3/4姉サリエラはダイヤモンドS2着と適正距離は長め。本馬もややゆったりとした胴や首の付き方から中距離馬だと思われ、少なくともマイル適性はそう高くと思われます。また、高速馬場下で超スローペースだった未勝利戦で自身11.3-10.8-11.6秒でしか上がれなかったように、トップスピードのレベルもトップスピードの持続力も並レベルですから(高いレベルでの話)、4速を持続させるような流れが適しています。
1800mの未勝利戦を勝って以降は3戦すべてマイル戦に使われましたが、23アルテミスは前後半48.0-45.6秒のスローラスト3F戦で不得手の瞬発力が要求されたレース。23阪神JFでは同46.4-46.2秒とそこそこペースが流れたことで、本質的なマイル適性で見劣ったレース。前走(24クイーンC)は東京競馬場に到着後にカイバを全く食べなくなり、大幅馬体減となったことからノーカウント扱い。このように3戦いずれも明確な敗因が存在しており、そういった中で3着とは離されたとは言えハイレベルだった23阪神JFで4着に走れているのですから、この世代の上位能力馬であることに疑いはありません。
今回は一息入れたことで調教後馬体重は454?ですから馬体は回復していますし、2400mに距離が延びることは歓迎。オークスは純粋なラスト3F戦にはなりにくく、残り4Fからペースアップしてラップが分散することから、究極のキレる脚に欠ける本馬に流れも最適。また、兄姉は総じて揉まれ弱い面がある血統だけに揉まれにくい外枠も歓迎で、これならば圏内に届いて来る可能性は十分にあると思います。ただ、揉まれないプラスがある反面、やや折り合いが難しいので前に壁が作りにくいという点で外枠はマイナスですし、東京輸送でまた馬体重が減る可能性も(予防策として通常より一日早く東京入りしていますが、それとてマイナスになる可能性もあって)。また、適正条件では無かったと言ってもステレンボッシュにもチェルヴィニアにも完敗を喫しているだけに素質の元値が足りないかも知れない可能性もあり、これらを総合して考えるとあくまで相手の一頭と言う扱いにするのが精一杯です。

▽13スウィープフィート
祖母は癖馬スイープトウショウ。その血を継いだ本馬も口向きの難しい面があるだけに、トップ騎手に比べて技術的に一枚も二枚も劣ると言わざるを得ない永島Jが騎乗していた3走前以前はパフォーマンスを落としていたと考えるべきで、能力査定は武豊Jが騎乗した近2走を重視すべきでしょう。その近2走においては24チューリップ賞を3勝C級の時計で鮮やかに差し切り、古馬OP級のレベルだった24桜花賞では僅差4着に善戦。24桜花賞に関しては、直線でややスムーズさを欠いた場面もありましたので、3着ライトバックと位置が逆ならば本馬が3着だったかも知れず、この2戦の内容は高く評価すべきだと思います。
従って今回も当然有力候補の一頭に名を挙げるべきだと思いますが、それでも評価を落としたのはマイナス面があまりにも多いから。まず最大の課題になるのが折り合い面で、近走では改善が見られるとは言え前走では最後方追走でもやや行きたがる面を見せていたほどですから、800mの距離延長が楽ではないことは想像に難くありません。母の兄弟は2000m以上戦で【1-0-1-7】、本馬の兄弟に関しては2000m戦に挑戦する馬すらいませんが、これは気性が勝ちすぎた祖母スイープトウショウの血が距離克服を阻んでいるものと思われ、その血の悪い面を確実に受け継いでいると思われる本馬においては、やはりこの距離での折り合いには不安を残します。
また、これまでに挙げた2勝は前後半46.5-48.3秒の未勝利戦と同46.0-47.1秒の24チューリップ賞ですが、いずれも前傾戦だったことで共通。一方で、同49.5-46.2秒のスローラスト3F戦だった23白菊賞、同48.5-46.6秒のスローラスト3F戦だった24エルフィンS、同46.3-45.9秒の緩めの平均ペースだった24桜花賞、これらのレースでは一脚を使うもののトップスピードが長続きしない、あるいは単純に伸び負けして負けて来た経緯があって、こういった面からもマイルの基礎スピードが要求される流れが合う=マイル適性が高いと思われ、やや寸の詰まった体型からフィジカル的な面でも距離延長がプラスになるとは思えず。また、自ら後半に自ら出力を上げるレースでは甘さを見せることから、スロー〜平均ペースになりやすいオークスには合わない感があります。
そして、血統的にもマイナス点があって、例が少ないながらもスワーヴリチャード産駒は2200m超でガクンとパフォーマンスを落とす傾向が見られますし、決定的なのは母父が鈍足のディープスカイであること。母父にディープスカイを持つ産駒は芝1600m戦では1分33秒を、1800mでは1分48秒を、2000mでは2分2秒を切る決着では一度たりとも好走したことがなく、そういう高速決着になりやすい東京芝では【0-1-0-21】と不振を極めますし、競馬場に関わらず芝1800m以上戦では【1-0-3-31】と極めて好走率が低いです。
これらから2400mへの距離延長も、時計が出易い東京の良馬場に舞台が替わることもマイナスで、これだけマイナス材料が揃いつつ上位人気に支持されるのであれば、バッサリ消し去ることが正解と思えます。それでも印を回したのはやはり追い切り。詳しくは追い切り分析記事をご覧頂きたいですが、あの熱心さとそれに応える馬の動きを見ると驚異ではあって、3着ならチャンス有と考えて印を回しました。

▽17タガノエルピーダ
前後半46.1-47.7秒の前傾戦で急→緩→急の典型的差し競馬だった23朝日杯FSでは3番手から競馬を進めて3着に粘り込むという負けて強しの競馬。それを思うと23朝日杯FSと同じく前後半46.0-47.1秒の前傾戦だった24チューリップ賞で粘れなかったことは意外でしたが、これは単純に朝日杯FSの方がレベルが低かっただけの話。朝日杯FSのレース振りから前傾戦を先行して粘り込む持久力型かと思っていましたが、案外そうではないのかも知れません。
その思いを強くしたのが前走(24忘れな草賞)で、このレースがレースラップこそ前後半58.1-61.3秒の強烈な前傾戦ですが、これは後ろを大きく離した前3頭が作ったラップ。離れた4番手だった本馬で同59.6-59.8秒の平均ペースですからさほど厳しいペースではなく、その流れで完勝しただけにペース的に速くない流れの方が良さそう。新馬戦ではスローラスト3F戦を自身11.7-11.0-10.8秒の加速ラップでフィニッシュしていますので、やはりそういう流れが合うのかも知れません。
そう考えると有力馬の多くが後ろから競馬を進める今回の展開は本馬に悪いものではなく、後ろで牽制し合ってくれる点でも展開の恩恵を受けられる可能性があります。ただ、前走時計は3勝Cに及ばないものですし、本馬を除く7頭中5頭が前走未勝利戦からの臨戦馬とかなりメンバーレベルも低くては0.4秒差の完勝にも意味はなく能力的には一枚下。2000mを経験していることと前記の通りに展開的恩恵がありそうな点で印は回しますが、連に絡むことはないと思います。あって3着まで。

▽9ラヴァンダ
前走(24フローラS)は前後半59.7-59.3秒の緩めの平均ペース、開幕週馬場でもあって本馬が取った2列目のインは絶好位置だったと言えます。それでもキレないアドマイヤベルに差されたのは物足りないわけですが、本馬は直線で終始狭い苦しい所を抜けなければいけない位置におり、そこを抜ける間に外からアドマイヤベルに出し抜かれた感。馬群を抜けて以降の脚色を見るとスムーズならば差されていない可能性が高く、勝ち馬よりも本馬の方を高く評価すべきだと思います。ただ、その前走は2勝Cにも及ばないかも知れない低レベル戦で、過去5年のフローラSでは間違いなく最低レベルですからG2で2着と言う字面の印象ほど評価出来ませんし、4走前(23つわぶき賞)や3走前(24こぶし賞)も緩めの流れからの瞬発戦で決め手の差が出て敗れていますので、想定される展開もマイナス。従って普通ならば消すのですが、それでも拾ったのはスウィープフィートと同じく追い切りが素晴らしかったから。それでも厳しいとは思いますが、12人気想定で3着付けで押さえても金額的負担は小さいですから、最後に印を回します。

【買い目】
3連単
7→1,5,12,14→1,5,9,12,13,14,15,17(28点)
12→7→1,5,13,14,15(5点)

7→1→5,12,13,14,17(200円×5点)
7→5→1,12,13,14,17(400円×5点)
7→12→1,5,13,14,17(900円×5点)
7→14→1,5,12,13,17(600円×5点)
7→1,5,12,14→9,15(100円×8点)
12→7→1(400円)
12→7→5(500円)
12→7→13(600円)
12→7→14(800円)
12→7→15(200円)
以下、重ね買い
7→1→5,14(200円×2点)
7→1→12(400円)
7→1→17(100円)
7→5→12(500円)
7→5→14(300円)
7→12→5,13(300円×2点)
7→12→14(1,200円)
7→12→17(200円)
7→14→5(300円)
7→14→12(1,100円)
7→14→13(800円)
7→14→17(200円)
7→12→15(100円)

合計20,000円


以下は無印馬の短評です。
?クイーンズウォーク
前走(24桜花賞)では3人気に支持されましたが、予想では消し評価に。その主な理由は、ここまで説得力のあるパフォーマンスを見せていないこと、マイルは短いこと、モロに揉まれた経験がないキズナ産駒だけに最内枠が仇になる可能性があること、と言う3点。結果は予想通りに8着に敗れましたが、これは想定通り。あえてマイルを走れるように教育していない=距離が延びて良さが出るように造られて来た馬だけに、距離延長となる今回こそパフォーマンスを上げるタイミングだと思います。
ただ、パフォーマンスを上げたとて、そもそもの能力が足りないのでは?と思えるのが今回の評価。勝利した未勝利戦の時計・ラップは特に目立つものではありませんでしたし、重賞タイトルを獲った24クイーンCにしても古馬3勝Cには及ばないもので、2着アルセナールはNHKマイルC9着、3着ルージュスエルテはNZT11着、4着サクセスカラーはアネモネS4着、5着モリノレッドスターは自己条件でも連対出来ず、6着サンセットビューはフローラS9着と上位馬は次走で軒並み大敗していますので、あのレースを勝ったことに大した評価は出来ず。また24桜花賞についても冒頭で書いたように走れないだろうとは思っていましたが、先行した5着エトヴプレに最後は離され気味になってしまう負け方は予想した以上に内容が悪いもの。これらを総合して考えると、未だ一度も説得力のあるパフォーマンスは見せられていませんから、適性云々以前にそもそもの能力値に疑問符が付くと言うしかありません。
また、陣営は以前からオークス向きと吹聴していますが、あの燃費の悪い馬体構造と走りを見ると2400mに延びて良さが出るとはとても思えないんですよね・・・そして再度の内枠もマイナスになりますから、ここで上昇出来るだけの根拠には欠ける訳です。それでいてサンデーレーシング×中内田厩舎×川田Jのブランドでまだ人気してしまうのですから、ここで印を回す理由などないでしょう。桜花賞に引き続いてここも消しです。

?エセルフリーダ
速い脚が無い代わりに長く脚が使えるタイプ。それだけにロンスパ戦になってラップが分散する傾向が強い中山中距離がベスト。2走前では牡馬相手で5着に敗れましたが、2着コスモキュランダは次走弥生賞勝ち、4着エコロレイズは次走弥生賞4着ですから相手が悪かったですし、レース間隔の割に調教負荷も小さめでしたので、やや仕方ない敗戦だったと思います。攻め強化して牝馬相手だった前走(24ミモザ賞)ではキッチリ勝ち切りましたから能力は確かですが、時計・ラップは3勝Cに全く及ばないものですから、世代限定戦と言ってもG1では流石に足りません。また舞台が東京に替わることも嬉しくなく、狙うならば次走以降の条件戦で。

?パレハ
前走(24忘れな草賞)は戦前から控える競馬を示唆していたものの、蓋を開けて見れば内から抵抗してハナを譲らなかったことで前後半58.1-61.3秒のハイペースを誘発することに。あのペースでは残れるはずもありませんので、6着にバテたことを過度に悲観する必要はありません。ただ、逃げて勝った2走前は前後半63.0-59.9秒のスロー4Fロンスパ戦と恵まれた展開だったにも関わらず、お世辞にもレベルが高いとは言えないメンバー相手に辛勝ではかなり物足りず、もし忘れな草賞でマイペース逃げが叶っていても勝ち負けに持ち込むことは難しかったでしょう。従って今回もマイペース逃げが叶ったとて多くは望めませんし、控える競馬を示唆しているのでは尚更厳しい感。ピッチ走法で小回り向きとも思えるだけに、ここで印を回せる根拠に欠けます。

?サンセットビュー
新馬戦はスローラスト3F戦にも関わらず出遅れて位置が取れなかったことが痛かったですが、それでも直線は目立つ伸びを見せられず。馬体を増やして見違える姿になった2戦目では、一転してスタートを決め4Fロンスパ戦気味の流れを早め進出から長く脚を使って押し切り勝ち。これら2戦から分かるのはキレよりも持続力に良さがあると言うことで、そういうタイプだからこそ前で受ける形がベターであると思われます。ただスタートが安定せず、また二の脚も速くないため位置が取れない競馬が続いており、近2走ではジリジリとは伸びるものの上位を脅かせるには至らないという平凡な結果に。これでは流石に厳しいですし、せめて自由度の高い外枠であれば初速の遅さをリカバリーすることも可能ですが、この枠では序盤に包まれて近2走と同じような競馬になるでしょうから、結果も同じようなものになるでしょう。

?ホーエリート
11秒前半のラップですら対応するのに苦労する鈍足馬。それだけにロンスパ傾向が強くラップが分散する中山中距離は向きますし、2走前(24フリージア賞)は不利が無ければ勝ち負けになっていたことから能力も足りると判断して4番手評価としたのが前走(24フラワーC)。その読み通りに2着に好走しましたが、レースレベルは3勝Cに肉薄するものでしたので価値はまずまず高く、簡単に切り捨てて良いタ馬ではありません。ただ、その前走では勝ったミアネーロとは3/4馬身差でしたが、ミアネーロは長らく待たされて能力を出し切れなかっただけに着差以上の力差があって、そのミアネーロですら桜花賞上位組にはやや劣るのですから、本馬ではちょっと足りない感。ましてや高速東京で前走より条件は悪化するのですから尚更で、流石にここでは印は回せません。

?アドマイヤベル
新馬戦が夏の新潟2週目でまだ時計が出る状態。ペースは前後半49.1-47.7秒のスローラスト3F戦ですから、素質馬であれば最速10秒半ば、悪くても10秒後半は出せる環境でしたが、本馬が残した上がり3Fラップは11.1-11.0-11.7秒ですから平凡で、勝ち切れたのは相手がさほど強くなかったからです。そのボロが出てしまったのが2,3戦目で、前後半60.8-58.6秒のスロー4Fロンスパ戦だった23百日草特別ではアーバンシック(皐月賞4着)に決め脚の差をまざまざと見せつけられ、逃げたマーゴットソラーレも掴まえられずの3着敗退。同61.6-58.7秒のスローラスト3F戦だった24フリージア賞では逃げたマーシャルポイント(青葉賞13着)を掴まえられず、2番手追走のサトノオラシオン(次走以降自己条件で8着→6着)を何とか掴まえただけの平凡な2着敗退。決め脚の無さは深刻で、少なくとももっと上がりが掛かる展開でなければトップクラス相手には戦えないと思わせました。
それだけに前走(24フローラS)で勝ち切ったことは正直意外でしたが、これは前後半59.7-59.3秒とややペースが流れて上がりが掛かったことと、何よりメンバーレベルに恵まれたから勝ち切れたという話。特別に速くないペースにも関わらず、11.6-11.6-11.8秒しか記録しなかったレースの上がり3Fラップが示す通りにレベルはかなり低く、2勝Cレベルにも無いのではないかと言う超凡戦。近5年のフローラSでは最も低レベルと言う判定ですから、あの勝利に特別な意味は感じません。
本馬向きの流れでもその程度なのですから、一気の相手強化となる今回は理想の流れになっても勝負にならないでしょうし、ペースが緩んでより決め脚が求められるならば尚更。週中ブログで書いたように厩舎力も弱く、激走後の中3週では状態アップも望めないでしょうから、ここで買える理由はありません。

?ヴィントシュティレ
2走前以前は道悪馬場がマイナスになる場合などもありましたが、いずれのレースでも一脚が使えずに負けたという内容。その一脚が使えない原因はそもそも速い脚を持っていないことに加え、かなり前向きで行きたがり道中で消耗してしまうことで、その二つの弱点を同時に解決したのがハイペースで大逃げを打つという前走の競馬。揉まれ弱いモンズンの血を母父に持つだけに、逃げたことで他馬に干渉されずに競馬が出来たことも大きかったと思います。ただ、そのベストと思える競馬が出来た前走は春の東京開幕週としては時計が平凡で、あくまで未勝利レベル。あれでは二枚も三枚もレベルが上の今回の相手には通用しませんし、前走のような突貫逃げは2400mでは自殺行為。かと言ってペースを落としたら落としたでキレ負けするわけで(掛かるのでペースが落とせるかも怪しい)、これではどちらに転んでも苦戦は免れません。

?ショウナンマヌエラ
現状では逃げ競馬がベストだとは思いますが、前後半48.0-45.6秒のスローラスト3F戦だった23アルテミスSではキレ負けして5着敗退。同46.3-45.9秒と特別厳しいペースではなかった24桜花賞では残り300m地点で早々に脱落しての大敗。緩急いずれのペースでも残せていないこれらのレースから根本的に能力不足だと思われます。血統的に距離延長は良いと思いますが、恐らくヴィントシュティレにハナを奪われるでしょうし、離れた2番手で実質逃げの形が作れたとしても前記2戦の内容から圏内に残せる姿は想像出来ずで。

?ランスオブクイーン
2000m戦に距離が延びて成績を上げたことは良いのですが、翌週の2勝Cが1.1秒スローで1分57秒7ですから、やや時計が出にくい馬場だったとしても流石に平凡過ぎる時計。そもそもの能力で大きく見劣ると言わざるを得ず、流石にノーチャンスでしょう。また、タリスマニック産駒は東京芝【0-0-0-14】、京都芝外回り【0-0-0-5】、阪神芝外回り【0-0-2-5】、新潟芝外回り【0-0-0-7】と大箱コースへの適性に疑問符も付きますから、尚のこと厳しいです。
予想印
馬番 馬名
1 6 12 チェルヴィニア
2 4 7 ステレンボッシュ
3 7 14 ライトバック
4 1 2 クイーンズウォーク
5 8 18 ランスオブクイーン
6 7 13 スウィープフィート
7 3 6 サンセットビュー
8 2 3 エセルフリーダ
9 5 10 アドマイヤベル
10 4 8 ホーエリート
11 5 9 ラヴァンダ
12 3 5 コガネノソラ
13 7 15 サフィラ
14 1 1 ミアネーロ
15 2 4 パレハ
16 8 17 タガノエルピーダ
17 8 16 ショウナンマヌエラ
18 6 11 ヴィントシュティレ
払戻金
単勝
12
460円
複勝
12
7
14
140円
110円
190円
枠連
4-6
640円
馬連
7-12
590円
ワイド
7-12
12-14
7-14
260円
760円
380円
馬単
12-7
1,300円
3連複
7-12-14
1,690円
3連単
12-7-14
8,060円
購入額 20,000円
払戻額 77,740円
収支 57,740円
予想買い目
3連複(通常)
1-5-7
 400円
1-7-9
 100円
1-7-12
 600円
1-7-13
 200円
1-7-14
 400円
1-7-15
 100円
1-7-17
 300円
1-5-7
 400円
5-7-9
 100円
5-7-12
 900円
5-7-13
 400円
5-7-14
 700円
5-7-15
 100円
5-7-17
 400円
1-7-12
 900円
5-7-12
 1,200円
7-9-12
 100円
7-12-13
 1,200円
7-12-14
 2,100円
7-12-15
 200円
7-12-17
 1,100円
1-7-14
 600円
5-7-14
 900円
7-9-14
 100円
7-12-14
 1,700円
7-13-14
 1,400円
7-14-15
 100円
7-14-17
 800円
1-7-12
 400円
5-7-12
 500円
7-12-13
 600円
7-12-14
 800円
7-12-15
 200円
2100円x16.9倍=35490円払戻し
円x16.9倍=28730円払戻し
円x16.9倍=13520円払戻し
払戻金
単勝
12
460円
複勝
12
7
14
140円
110円
190円
枠連
4-6
640円
馬連
7-12
590円
ワイド
7-12
12-14
7-14
260円
760円
380円
馬単
12-7
1,300円
3連複
7-12-14
1,690円
3連単
12-7-14
8,060円