競馬予想なら! 競馬最強の法則WEB

サイキョウの買い目 サイキョウの買い目 サイキョウの買い目 サイキョウの買い目 サイキョウの買い目とは
ログインしていません
0P
[ポイント履歴] ポイントを購入する
2023年5月21日 東京 11R
優駿牝馬 GI 芝2400m
15:40
的 中
期待値レベル 8
予想時刻: 00:10
見解
まず馬場ですが、土曜の東京芝は稍重スタートでしたが昼には良馬場に回復。メインの古馬OP芝1800m戦では前後半46.8‐46.3秒の緩めの平均ペースで1分44秒7の時計が出ましたので高速状態で、この後も降雨が無いことから更に水分含水量減少→クッション値アップになるため、日曜も同様に高速状態でレースが行われることになりそうです。展開次第で時計は変わりますが、平均ペースならば2分23秒台は出るでしょう。伸び所ですが序盤は外も伸びましたが、午後になって馬場が乾くに従って内が有利になって来た感じに。馬場が乾いて来た後半の傾向を重視するならば、やや内有利と考えて良さそうです。

続いて展開ですが、ハナはゴールデンハインド。レミージュがハナを切る可能性もありますが出脚が遅く番手まで、同じく出脚遅いキミノナハマリアは内の番手。その他コナコースト・ソーダズリング・ペリファーニアあたりが好位を形成しますが、各馬折り合いに専念&スタミナ温存。リバティアイランドは中団馬群で折り合いに専念。この距離、この競馬場だけに捲るなど道中で派手に動く馬が出る可能性は低く、ゴールデンハインドのマイペースのままで勝負所へ。ペースを考えると一団馬群で3角を回るので直線に向くまでペースが上がらないとは考えにくく、3角過ぎから徐々にペースアップしての4Fロンスパ戦が濃厚。ペースが緩く、高速馬場ですから必然的に上がりは速く先行有利。

そして最後に書いておきたいのが近年の傾向。ブログでも2日間に亘って記事を書きましたが、あれには続きがあります。
オークスは東京芝の高速化に伴って、勝ち時計も高速化。2016年以前において勝ち時計が2分25秒を切ったことはたったの一度しかありませんが、2017年以降の6年は全て2分24秒9秒以下。2019年に至っては2分22秒台を記録し、近年の高速化は顕著です。馬場が高速化することで上がりタイムも高速化し、2017年以降の6年間におけるレースの上がり3Fタイム平均が34.7秒であるのに対し、2016年以前の6年間(良馬場のみ)のそれは35.2秒。上がりタイムも高速化していることが分かりますが、それにより変化したのが好走馬の脚質で、2016年以前の6年間において3角6番手以内馬の3着内好走は4度しかなかったのに対し、2017年は10頭と劇的に増加。3着内好走馬18頭の半分以上を先行馬が占めることになっています。そして先行して好走した10頭中5頭が6人気以下馬であったのに対し、3角7番手以下から馬券に絡んだ8頭中7頭は単勝4人気以内の人気馬。5人気以下で差しに回った馬は【0-0-1-51】ですから、「穴は前から」「差して馬券に絡めるのは人気馬のみ」これこそが近年のオークスにおける本当の傾向です。
今年も高速馬場下でスローペース濃厚ですから近年の傾向をそのまま踏襲するはず。位置が取れる馬を重視し差し馬は基本的に人気馬だけを拾う、そういうスタンスでの予想の組み立てが正解だと決め打ちました。

【2023 オークス】
◎12ハーパー
○5リバティアイランド
△16ドゥアイズ
△6ゴールデンハインド
△10ソーダズリング
△15エミュー
△11ミッキーゴージャス
△13ドゥーラ
△17シンリョクカ
▽9コナコースト

本命◎12ハーパー
全兄ダノンセレスタは3勝全てが芝2200m以上戦、同じく全兄ミッキーセレスタは唯一の馬券内好走レースが芝2000m戦、半姉ヴァレーデラルナは11度の連対歴の内の10度が1800m以上戦で2100mのエンプレス杯2着。血統的に間違いなく長丁場向きで、個人的な馬体分析では出走馬の中で最もこの距離が向く馬ですから、2400mに距離が延びて最も利を得るのは本馬です。
そんな本馬が、若駒はまずは距離が持つように育成される友道厩舎に入厩したのですから中距離型に育つのは当然で、それでいてマイル重賞を勝てたことには大きな意味が。友道厩舎が開業して以降、2歳or3歳4月までのマイル重賞で勝利を挙げた馬はハーパーを除き4頭存在しますが、その内の3頭はオークスorダービーで馬券に絡んだ実績を持ちます(ヴィルシーナ=オークス2着、アドマイヤミヤビ=オークス3着、ドウデュース=ダ―ビー1着。例外はアドマイヤマーズだけ)。つまりはそれだけ絶対能力が高いと言うことで、ハーパーにも同程度の活躍が期待出来るわけです。桜花賞では4着に敗れましたが、これはクイーンCよりも1.0秒も勝ち時計が速くなってマイルのスピード能力が要求されたために、本質的なマイル適性の差が出ただけ。やはりマイル型ではなく中距離型だと再認識出来たとも言える敗戦ですから悲観することはなく、同時に不適距離で4着に走れた=絶対能力は世代最上位クラスだと言うことも確認出来ました。
そういう状況で迎える800mの距離延長戦ならば当然のようにパフォーマンスを上げて来るでしょうし、後述するように桜花賞の2,3着馬は距離延長がマイナスになりますから、前走で付けられた0.3秒差は十分逆転可能。今年は忘れな草賞組が不在で別路線組に脅威になる馬もほとんど居ないのですから、自然と着順も上がるでしょう。ルメールJは「直線に入って忙しくなってしまいました。反応がちょっと遅かったですが、決勝線まで頑張ってくれました。距離はもっとあった方が良さそうです」とレース後にコメントしたことから、本馬が瞬発型ではなく持続力・持久力型だと認識したはずで、ならばリバティアイランドよりももっと前で競馬しようと考えるはず。前走の出脚を見ても自由度の高い外枠なら位置は取れるでしょうから、「先行馬優勢」の近年傾向に合致し展開面の不安なし。1週前に負荷を掛けて当週は軽めと言う友道厩舎の勝負調教が施されており、調教後馬体重が前走比10kg増なら減り続けている馬体減にも歯止めが掛かりそうで状態面も合格。能力比較・展開・状態全てで不安点が無いここでは崩れる可能性は非常に低く、馬券内好走は確実と見ます。尚、キレる脚がないのでスローペースになるとキレ負けを心配されるかも知れませんが、4角出口まで1800mを走って各馬十分な余力がない状態で残り600mを速く走る必要がある2400m戦は、マイル戦のスローとは意味が異なりますので究極のキレは必要なし。それはスタニングローズ・ウインマリリン・ウインマイティー・カレンブーケドールなどのキレよりも持続力を売りにしている面々が、近年のオークスを先行して好走している事実を見れば明らかです。

対抗○5リバティアイランド
唯一の敗戦であるアルテミスSは、直線残り300mを切るまで前が壁で、そこから外の馬をやり過ごして外に持ち出すと言う特大のロスがあったもの。全開スパートを開始したのが残り250m、トップスピードに乗ったのが残り150〜100m辺りでしたので脚を余したことは明白で、あのレースは参考程度でOK。前後半45.2-47.9秒の前傾戦だった阪神JFでは先頭から5〜6馬身圏内を追走する決して楽ではない競馬ながら2着に2馬身半差を付ける完勝。桜花賞では同45.9‐46.2秒の平均ペース且つ内有利馬場でやや前有利な展開を4角16番手から差して3/4馬身差を付ける着差以上の完勝。しかも前走に関しては明確に次を見据えた仕上げでもあったわけですから、この2戦を見る限りは同世代の牝馬相手のマイル戦ならば10回走れば9回は勝つだろうと思えますので、能力的にはここも勝つ可能性大でしょう。
問題になるのはこれまでより800m距離延長しての2400m戦に対応出来るかですが、私の馬体診断的にはやや筋肉量が多すぎる感はあるものの、2000mまでは何の問題もなく2400mは十分守備範囲。何より前走のテンの行きっぷりを見ると分かりますが、陣営がマイルを勝つために馬を造ってはおらず、距離を保たせるために造っていますから、2400mで能力が減退するとは考えにくいです。やや折り合いに難しいところはあるもののガッツリ行きたがるところはないですし、この枠ならば前に壁を作れるのでその点も心配なし。爆発的な末脚を持っているだけに、とにかく道中で消耗させないことだけ考えればまず崩れることはないでしょう。
そしてオークスは4角地点ですでにバテる馬が出て馬群はバラけるだけにアルテミスSのように包まれて終了、と言うこともありません。阪神競馬場改修以降の桜花賞で、上がり3F順位1位且つレースの上がり3Fを1.0秒以上上回った馬のオークス成績は【4-1-1-3】、その内桜花賞を勝利していた馬は「デアリングタクト(オークス1着)、アーモンドアイ(同1着)、ハープスター(同2着)、ジェンティルドンナ(同1着)、ブエナビスタ(同1着)」でオークスではパーフェクト連対ですから、データからも崩れる姿は想像出来ません。ただ脚質が脚質だけにアルテミスSのように取りこぼす可能性は多少考えておきたく、頭鉄板とまでは言えません。それでも大きなアクシデントでもない限り3着は外さないでしょう。

単穴は無し。

△16ドゥアイズ
阪神JF→クイーンC→桜花賞と王道路線を進んで来て大崩れのない戦績を残していますが、パフォーマンスレベル的に順位を付けるならば「阪神JF>クイーンC>桜花賞」になると思います(僅差ですが)。3戦の中で最もパフォーマンスを落とした桜花賞は、レースの上がり3Fが11.4‐11.3‐11.8秒と速くなりましたが、11.4-11.3秒地点でややモタつき、11.8秒地点でジリっと盛り返したと言う内容。要はスピード的にやや足りなかったと言う内容でしたが、それだけにレースの上がり3Fが11.1-12.5-12.5秒と消耗した阪神JFで最もパフォーマンスを上げたことには納得ですし、レースの上がり3Fが11.3-11.6-12.2秒と減速したクイーンCの残り100mで3着モリアーナを差し返したことにも納得です。そういう持久力タイプだけに距離が延びることは好材料と思えますし、血統的にも距離延長は歓迎。高速東京と言っても2400m戦ですから桜花賞ほどにレースの上がり3Fが速くならないと言う点でもパフォーマンスを上げて来て不思議ないと思えます。ただしそれはある程度の位置が取れればの話。陣営は前走でももう一列前が欲しかったようですし、キレ負けした結果からも自由度の高いこの枠ならばクイーンCのように位置を取る競馬をするのでは?と推測。その点に期待して重めの評価に。

△6ゴールデンハインド
2走前まではスローの決め手勝負のレースで散々キレ負けしていましたが、3走前に関しては放牧から戻ってカイ食いが落ちて大きく馬体を減らした影響、2走前は不良馬場でノメってしまった影響、と多少は言い訳が出来る面も。前走(フローラS)では馬体を大きく戻したように調教の時計・動きからも復調は明らかでしたし(追い切り4番手評価)、何よりもハナを切ったことが大きかった感。と言うのも、デビュー当初から「ハナに行けないと止めてしまう面がある」と言う話で、実際に控える競馬だったデビュー戦では要所要所で自らブレーキを掛けてしまう面も。これまでハナを切れたレースでは3戦2勝2着1回と底を見せておらず、前走にしても残り800mからプレッシャーを掛けられるレースの前後半バランスから受ける印象ほど楽ではない形ながらも、最後は2着ソーダズリングに詰められるどころかむしろ引き離すほどでしたので、展開利だけで片付けるのはやや危険かも知れません。今回も先行争いはあまり激しくなりそうになく、前走同様に「緩→緩→急」のラップ構成で逃げられそうな点はなにより。先行馬有利の近年傾向からも前走同様に逃げ粘る場面があっても不思議ではありません。ただし、前走は翌週3勝Cよりラップ精度は低いもの。この分で上位2頭を上回る評価は出来ません。

△10ソーダズリング
勝利した2戦目の内容が優秀で、レースは前後半47.0-47.8秒の前傾戦。特に前半4F47.0秒は稍重馬場を考えるとまずまず速く、その流れを先頭から4馬身圏内で追走しつつ、ラスト3Fを11.5-11.2-11.4秒で上がった本馬の持久力はなかなかのもの。新馬戦でも最速11.0秒の脚しか使えなかったのでトップスピードのレベルこそ並ですが、厳しい流れの中に身を置く競馬になればトップクラス相手にも通用します。そういう意味で前後半60.8-58.1秒の緩い流れだった前走(フローラS)は本馬向きの流れとは言えませんでしたが、それでも残り800mからペースが上がって後半4Fにラップが分散したと言う意味でも、また緩い流れの逃げ馬の後ろと言う絶好ポジションで競馬が出来たと言う意味でも悪くはない流れだったはず。それでも最後までゴールデンハインドと同じ脚色で、最後はむしろ引き離されかかった2着と言う結果は少々食い足りないもの。馬体を見るとパワー寄りの馬場の方が向いている感があって、パンパンの時計が出る馬場が向かなかった可能性がかなり高いと思えました。従って引き続きの春の東京の馬場で戦うことはマイナスですが、前走でもまだキャリア3戦目。まだまだ走る毎にパフォーマンスを上げられる段階ですから、前走だけで能力査定するのはやや早計でしょう。今回も展開利を得られそうですから、相手に拾っておくことは必要でしょう。ただ肩が立った馬体からは距離延長上等とは言えなさそうで・・・

以下は脚質的に不利であるものの、それを差し引いても買いたいと思わせる面々。

△15エミュー
デビューから4戦目まではハッキリ言って特に見どころのないレースで「強くない馬」だと認識。デイジー賞とフラワーCを連勝しましたが、デイジー賞は前日2勝Cに遠く及ばない時計・ラップだっただけに低レベル戦、フラワーCは道悪で時計(上がり)が掛かったことと外差し馬場が奏功したものだと甘く見ていました。
ただかなり見直したのが前走(桜花賞)で、追走力に欠ける馬なので良馬場マイルのペースを追走すると脚が無くなりますし、揉まれ弱いので内枠も最悪でまず凡走するだろうと見ていました。ただ、結果こそ10着だったものの、残り1Fで前が狭くなってブレーキを掛けるまでは5着ドゥアイズを凌ぐ脚で差して来ていたことは驚き。スムーズなら5着争いになっていましたので想定外のレース内容だと言えました。前後半45.9-46.2秒の淀みない流れだったとは言え、ラスト3F目からの11.4-11.3秒のラップに対応出来たことは驚きで、あれならば東京の良馬場にも対応出来そうですし、元来が距離が延びて追走ペースが緩くなった方が良いタイプだけに、2400mの距離で大きく前進することは十分考えられます。
ただマイナス点としては展開とデムーロJへの乗り替わりで、スタート下手なこの騎手では元来ゲートが安定しない本馬では出遅れるリスク大(実際にフラワーCでは出遅れている)。そして展開不利に巻き込まれることになりますので、この点は大きなマイナスです。ただ母父スペシャルウィークの揉まれ弱い馬だけに外枠は歓迎。デムーロJらしく中盤で緩んだところで一気に位置を上げる競馬が出来ればチャンス十分。

△11ミッキーゴージャス
初戦は2〜4着馬はそれまでに一度も馬券内好走したことがなく、次走も軒並み馬券外凡走した低レベルメンバー戦。前走も2着アップトゥミーは1勝Cで通用せず、3,4着馬は次走スイートピーSで8,9着敗退の低レベルメンバー。初戦は未勝利戦としては上々の時計も、2戦目はさほどではなく、メンバーレベルや時計面からG1で戦う上で強調出来るポイントはありません。ただ、新馬戦は自身はスローペースでの追走でしたが12.1-12.5-12.1秒で上がり、2戦目もスローペースとは言え、11.7-11.8-11.5秒でフィニッシュ。これらから分かることは、コーナーでモタついてラップを落としたものの直線で加速している=大箱向きであること、いずれもラスト1F最速のラップである=まだ余裕十分であることが読み取れますので、大箱コースに替わって大きくパフォーマンスを上げて来る可能性は十分あり得ます。それはどう見ても素質馬であることが丸だしの追い切りからも感じられることで、出走確定前段階の除外覚悟で早々に戸崎Jが本馬に乗ることを決めていたことも不気味。一気に勢力図を塗り替えることすらあり得ると思います。
それでも初の良馬場(しかも高速馬場)でどれだけやれるのかはハッキリと未知。またキャリア2戦目でのいきなりのG1挑戦も当然楽では無く、短距離王国の安田隆行厩舎は2000m以上のG1・G2で【1-1-2-45】と良績が少なく、2400m以上戦では【0-0-0-15】と好走例ゼロのデータも気になるポイント。従って現段階ではあくまでも相手の一頭と言う評価に落ち着きます。

△13ドゥーラ
新馬戦は出遅れに加えて勝負所で待たされる不利。展開も向かず終いの脚からもスムーズなら勝っていたレースで、実質的に無敗で札幌2歳Sを制した本馬。素質の高さには疑いようはなく、それだけに昨冬からの3戦はかなり期待外れです。ただ3走前(阪神JF)と前走(桜花賞)は出遅れて最後方からの競馬に、2走前(チューリップ賞)は直線半ばで挟まれて、以降は追われずと言うノーカウント敗戦。そもそもマイルの流れの速い競馬があっていない感も強いですから、この3戦で見限るのはやや早計と思われます。元々が中距離戦で出世した馬で、馬体的にも距離が延びて良いタイプ。札幌2歳Sではドゥアイズに完勝して能力にも疑問の余地はないだけに、2400m戦で追走ペースが緩くなって巻き返す可能性は十分あります。ゲート練習を重ねた前走でも出遅れたようにゲート難は大きな課題で、展開的にも出遅れるとどこにもいない可能性もありますが、それでも16人気ならばゲートを五分に出ることに期待しても許されるでしょう。右回りでは外に膨れる面があるだけに左回りに替わることもプラス。

△17シンリョクカ
阪神JFで11番手からそれなりに脚を使ったものの6着敗退。これを見るといかにもオークスで走りそうなタイプで、実際に私も精査するまではそう思っていました。ただ阪神JFと比較すると違う見え方になります。具体的に説明すると、阪神JFにおける自身の前後半ラップは45.9-47.6秒。8番手と言っても先頭から4〜5馬身圏内を追走しており、かなりの追走ペースを余儀なくされたものの最後まで渋太く脚を伸ばして2着好走。一方の桜花賞における自身ラップは47.2-45.5秒。かなり追走ペースは緩まったものの、終いに弾けきれずに6着敗退。この2戦の比較、そしてデビュー戦から4Fで4.5秒も速くなったペースに難なく対応したと言う事実、これらから実はマイル適性の方が高いのではないか?と言う事実が透けて見えます。また、自身の位置的に速い上がりが必要だった桜花賞で走れなかったことは、同じように後半4Fで速い脚が求められるオークスでも走れないのでは?と言う疑念を抱かせるもので、そういう点からも強気にはなれません。桜花賞は間隔を開けたにも関わらず6?減の馬体重。地元競馬になることで馬体重を戻して調教負荷も強められると考えていたところ、思いのほか調教でも負荷を掛けておらず動きもイマイチだった点も物足りなく(もしかすると間隔を詰めた影響があるかも)、これでは重い印は打てません。それでも阪神JF2着、桜花賞6着の実績は軽視できず、印を回すことは必要でしょう。

最後にこの馬にも印を回します。

▽9コナコースト
緩い流れからの瞬発戦ではエンジンの掛かりが遅い馬で、新馬戦ではラスト1Fでようやくトップスピードに乗って11.7-11.6-11.2秒の加速ラップでフィニッシュ。エルフィンSもチューリップ賞もラスト1Fで他馬との違いを作って猛然と差し込んだと言う内容。そういうある意味で勝ち味に遅い、展開に左右されやすい特徴を考慮してか、桜花賞では思い切った先行策を敢行。リバティアイランドの鬼脚に屈して僅差2着に敗れてしまいましたが、結果的にこれがキャリア中での最高パフォーマンスになったことには注目。桜花賞のペースは前後半45.9-46.2秒の淀みないものでしたが、こういうマイルのスピード競馬で最もパフォーマンスを上げられるのでは?と言う仮説が成立して、それは母コナブリュワーズが1400m以下を主戦場とし、母アンブロワーズがマイル戦を主戦場としていた血統面も仮説を後押しします。また、エンジンの掛かりが遅い=持続力があると言う2走前以前のレース振りからは、前走のような持久力が必要なレースも本馬に合うものだと思えます。
前走のようなマイルの淀みない流れこそがベストだとするならば、800mの距離延長で緩急の大きいレースに替わることは決して嬉しくはない材料。またかなり肩が立った馬体からも2400mはちょっと長すぎる感があります。加えて2戦目から減り続けている馬体重も心配で、調教後馬体重は456kg。長距離輸送を経るとまた馬体減になりそうですから看過出来ません。従って普通に考えれば「消し」なのですが、前半も中盤も緩く流れてスタミナの絶対値が問われないレースになる可能性が高い点では多少の希望の光が。展開利を得られて近年のオークス好走脚質にも合致しますので、買い方の条件付きで押さえます。

【買い目】
3連複
5−12−16(4,400円)
5−6−12(4,000円)
5−10−12(3,300円)
5−12−15(1,000円)
5−11−12(1,700円)
5−12−13(600円)
5−12−17(2,400円)

3連単
12→5→9(600円)
5→12→9(2,000円)

合計20,000円

馬券は12ハーパーと5リバティアイランドの2頭軸。9コナコーストは3着までの想定なので3連単2点で。このレースに関してだけはベット額倍額で行きます。


以下は無印馬の短評です。
?ラヴェル
後述しますが、アルテミスSと新馬戦は共にスローペースの競馬。阪神JFと桜花賞では後方追走でも前記2戦より1.0秒以上追走ペースが速くなったことで持ち味が削がれた可能性がありますし、前者に関しては大外枠&出遅れ&道中掛かると言うマイナス面が、後者についても大外枠&直線でスムーズさを欠くと言うマイナス面がありましたし、花賞についてはスムーズならば5着争いには加わっていましたので、あの2戦だけで能力不足と判断するのはやや早計だと思います。
そこで見直すべきなのがアルテミスSですが、このレースが前後半47.8-46.0秒のスローラスト3F戦で、自身は11.0-10.7-11.3秒の上がりラップを使って快勝。リバティアイランドを撃破したと言う点で価値が高いのですが、この時計・上がりラップは例えば直近の同条件戦で言えば本馬の全姉にあたるナミュールが赤松賞で記録した時計・ラップには劣るもので、G1基準で考えると平凡なもの。リバティアイランドがかなりスムーズさを欠くレースになったために勝てたもので、その後の脚色から考えてもまともならば2着に負けていたでしょう。従ってこのレースに関しては逆に過大評価が禁物で、時計とラップだけ判断するならばG1で勝ち負けになるだけの能力は持っていないと思えます。馬体や折り合い面から距離延長がプラスになるとも思えないだけに(追走ペースが緩くなる点ではプラス)、ここで一変する可能性は低いのではないかと思います。

?ライトクオンタム
「新馬戦はまずまずのレベルも、シンザン記念の内容が時計もメンバーレベルもかなり平凡。新馬戦が逃げ、シンザン記念が少頭数の外回しで摩擦の大きい競馬を経験していないだけに内枠も最悪」、桜花賞はざっくりと言えば上記の理由から消し評価としましたが、レース後に武豊Jが「ゴチャゴチャした位置での競馬は初めて。少し戸惑ったところがありました」とコメントしたように、まず揉まれる競馬が堪えた感。そして直線で外に誘導されてからも目立った脚は使えず「惜しさ」も感じませんでしたので、やはり能力的な不足感も感じさせました。新馬戦がスローペース逃げだっただけに距離延長でゆったり追走出来るようになる点は良いと思いますが、あの新馬戦はペースよりも逃げたことが大きかったと思えるだけに、追走ペースが変わっただけで一変するかと言うと甚だ疑問。馬体から2400mでパフォーマンスを上げるとも思えず、チャンスがあれば武豊Jが捨てることも無かったでしょうから、ここは引き続き消し評価が妥当かと思えます。

?キタウイング
スローラスト3F戦の新潟2歳S、前傾消耗戦のフェアリーS、真逆の流れだった2つのマイル戦で重賞勝ち。これらからマイルの距離が合い過ぎている感じがあって、敗れたとは言え1200mの新馬戦でもそこそこ対応していただけに距離が延びて良くなると言うイメージはありません。またチューリップ賞はデキ途上だったとは言え、スローラスト3F戦のチューリップ賞、平均ペースの桜花賞、違う流れのトップレベル戦で共に掲示板にも載れなかったあたりはトップクラス相手では絶対能力も足りない感があって、引き続きのG1そして2400m戦で着順を大きく上げて来ることは難しいと思います。

?キミノナハマリア
元々速い脚を持っておらず上がりの競馬が苦手だった本馬。ただ2走前(君子蘭賞)では前後半48.2-46.5秒のスローペース、レースの上がり4Fが11.8-11.0-11.4-12.3秒の11.0-11.4秒地点で前との差を詰めての3馬身差快勝だっただけに、成長と共に弱点も解消したのではないかと推測。それを根拠に前走(フローラS)では本命に抜擢したわけですが、終わってみれば前後半60.8‐58.1秒のスロー4Fロンスパ戦で全く脚を使えずの完敗。鞍上や陣営は「直線で寄られてミスステップし入線後に下馬した」と見苦しい言い訳をしていますが、それは完全に勝負がついていた残り200m地点。あれがなくても結果に変わりはありませんでした。それでもあまりにも負け過ぎの感はありましたが、硬い歩様の馬だけに東京開幕週の馬場が堪えた可能性が高く(君子蘭賞の日は午前中が稍重だったように多少馬場は柔らかかった)、パンパンの良馬場でのキレ勝負にはやはり対応出来ないのだと思わせました。従って今の時計の速い馬場で良馬場になると望み薄。可能性があるとすれば雨で馬場が渋るか、ペースが締まって上がりが掛かる流れになるかのいずれか。ただ前走の負け方を見ると条件が揃っても楽では無さそうですし、もしかすると左回りや輸送がダメな可能性もあって・・・

?ヒップホップソウル
デビュー時から道中で行きたがる面は見せていた馬ですが、前半4F46.3秒のハイペースなのにキャリア中で最もガッツリ掛かった2走前(フェアリーS)は少々不可解。気性の繊細な馬に乗せれば天下一品の松山Jが必死に外に誘導していた様子を見ると馬群内ではエキサイトしてしまう可能性があって(普通なら馬群内で前に壁を作って折り合いを付けるはず)、案の定と言うか外に出した途端に掛かるどころか促しつつの追走になっていました。そういう面があったことから大外枠の前走(フラワーC)ではスムーズな競馬が出来るだろうと印を回しましたが、予想通りに序盤にやや行きたがっただけで概ねスムーズなレース振り。前走こそが本来の能力と思えますので、2走前はノーカウントとして扱って良いでしょう。ただ前後半50.2-50.6秒の淀みない流れ&外有利馬場&絶好の大外枠と条件が揃っていた前走でエミューに完敗した事実は看過出来ず、そこから一枚どころか二枚上の能力を持つメンバーが揃い、歓迎とは言えない中枠の今回にパフォーマンスを上げるとは考えづらい状況。苦戦必至でしょう。

?レミージュ
スタートの出が悪くてハナを切れなかった前走はともかく、前後半61.2-58.5秒のマイペース逃げだったきさらぎ賞ではラスト3F目からの11.3-11.1秒の速いラップに全く抵抗出来ずの完敗。エリカ賞は捲り馬が出たことでラスト5F目からペースが上がって11.5‐11.8‐11.5‐12.0‐12.1秒とラップが分散したことで持久力を活かして逃げ切り勝ち。このように持久力が求められる流れの方が良い馬で、タイプとしては小回り・内回りの中距離戦向き。直線が長く高速馬場の春の東京では速い脚の無さを露呈してしまうでしょう。そして近2走ではいずれもスタートが悪かったように、ここではハナを切ることも叶わないと思えるだけに、かなり厳しい戦いになることは間違いないでしょう。

?ペリファーニア
ここまでのキャリア3戦で最もパフォーマンスレベルが高かったのは当然前走(桜花賞)で、このレースが前後半45.9-46.2秒の平均ペース。中盤2Fでやや緩んだことでラスト3Fで再加速する形にはなりましたが、前半3Fは34.0秒なので決して遅いペースではなく、マイルの基礎スピードが必要なレースでした。一方、残り2戦は新馬戦が前後半48.0-48.0秒の平均ペースながら中盤で長らく緩んでのラスト2F特化戦。チューリップ賞は同47.5-46.5秒のスローラスト3F戦。共に緩い流れからの瞬発戦と言う点で共通しており、これらから基礎スピードが問われて良い馬だと言うことが言えるでしょう。また緩い流れだとかなり行きたがる面を出してしまうことも、ペースが上がった方がパフォーマンスを上げることに繋がっています。
そういうタイプだけに基礎スピードが問われたマイルの桜花賞から、基礎スピードが生きないオークスに舞台が替わる点は嬉しくありません。また肩の立った馬体や500?近くある馬体からもマイラーの可能性が高く、折り合い面での不安からも距離延長はマイナス。またチューリップ賞ではラスト1Fでモズメイメイと同じ脚色になり、桜花賞では一旦交わしかけたコナコーストに差し返されたように良い脚は一瞬で、トップスピードの持続力に問題を抱えるだけに引き続きの直線が長いコースもマイナス(もしかすると喉鳴りの影響で失速するのかも)。今回は前走からパフォーマンスを下げる条件が多く揃ってしまっているだけに、これで上位人気に支持されるのならば消して妙味と思えます。

?イングランドアイズ
前走は大外枠スタート、展開を考えると上々の4着。ただゴールの瞬間には勢いが止まっているように見えましたし、キングマン産駒だけに2400mで更に良くなるかと言うと馬体構造も含めて少々疑問。またゲート不安は解消していない状況での大外枠では今回も後ろからの競馬になること必至で、展開を考えるとこれは致命的。追い切りを見るとまだまだ未完成でもあって、この状態では少々厳しいでしょう。
予想印
馬番 馬名
1 3 5 リバティアイランド
2 6 12 ハーパー
3 7 13 ドゥーラ
4 1 1 ラヴェル
5 8 17 シンリョクカ
6 4 7 ヒップホップソウル
7 5 9 コナコースト
8 5 10 ソーダズリング
9 8 16 ドゥアイズ
10 4 8 レミージュ
11 3 6 ゴールデンハインド
12 7 14 ペリファーニア
13 7 15 エミュー
14 6 11 ミッキーゴージャス
15 2 3 キタウイング
16 8 18 イングランドアイズ
17 1 2 ライトクオンタム
18 2 4 キミノナハマリア
払戻金
単勝
5
140円
複勝
5
12
13
110円
180円
1,090円
枠連
3-6
490円
馬連
5-12
590円
ワイド
5-12
5-13
12-13
300円
2,610円
8,810円
馬単
5-12
680円
3連複
5-12-13
16,840円
3連単
5-12-13
34,140円
購入額 20,000円
払戻額 101,040円
収支 81,040円
予想買い目
3連複(通常)
5-12-16
 4,400円
5-6-12
 4,000円
5-10-12
 3,300円
5-12-15
 1,000円
5-11-12
 1,700円
5-12-13
 600円
5-12-17
 2,400円
600円x168.4倍=101040円払戻し
3連単(通常)
12-5-9
 600円
5-12-9
 2,000円
払戻金
単勝
5
140円
複勝
5
12
13
110円
180円
1,090円
枠連
3-6
490円
馬連
5-12
590円
ワイド
5-12
5-13
12-13
300円
2,610円
8,810円
馬単
5-12
680円
3連複
5-12-13
16,840円
3連単
5-12-13
34,140円