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久根崎氏のレース回顧
2004-02-29 中山 11R [ 中山記念 ] 2004/03/04 20:23
 今週から新人騎手がデビューしますが、昨年に引き続き、今年も地方ジョッキーが中央入りします。小牧騎手は中央でももう何勝もしていますので有名ですが、もうひとり赤木騎手も中央騎手としてデビューしますね。ただ、赤木騎手は中央ではほとんど騎乗しておらず、去年までは全て地方馬での騎乗でしたので着外ばかりです。まあ人気も2桁人気がほとんどでしたので、もちろんこれが実力ということはありませんが。小牧騎手は安藤勝己騎手と同様に減量が無いのは当然ですが、赤木騎手はどうなるのかと思っていたら、どうやらさすがに減量は無いようですね。まあ見習い騎手とは言えませんので当然と言えば当然なんですが。

 ということで、その新人騎手ですが、もちろん経験豊かなこの2人は除外しての話になりますが、基本的にはどんな条件でもデビュー後しばらくは買えません。それが有力馬である程度人気になっていたとしても、馬券的にはむしろ外して高配当を狙うような買い方をした方が良いということになります。もちろん個人的に応援したいということであればね買うのは自由ですが、あくまで新人騎手全体というカテゴリでとらえた場合での話です。

 基本的には全て買えないと書きましたが、唯一一番人気になった場合には1番人気全体の成績を超えています。これはまあ新人騎手でも1番人気に支持されるような馬だということだと思いますし、逆に新人騎手という分のオッズでの割引が常に発生しているため、期待値的にもやや高かめになるのだと思います。

 もちろん現在リーディング上位の騎手も全員が新人騎手の時代があったわけですから、今年の新人騎手の中に将来のトップジョッキーがいる可能性ももちろんあります。ですので、そのような騎手を早く探し出して、騎手で人気になってしまう前に買うというのもまた競馬も面白さだと思います。そんな騎手を探すためにも新人騎手の騎乗ぶりには今週から要注目です。

 ただ、どんなに技術がある騎手でも、レースのペースを読んだり、他者との駆け引き、馬との折り合いのつけ方といったものは、経験を積んでこそのものですし、その上に培われるカンといったものも一朝一夕では身に付くものではありません。やはり実戦を多く積んだ上で習得されるものだと思います。ですので、このような能力がより要求される条件のレースでは、新人騎手を割り引いて馬券を買うべきということになります。該当する条件的としては、距離の長いレース、同様にコーナーの多いレース、またスローになりそうなレースというのも同様です。他では、特殊な馬場状態になったような場合や、また個々の馬としては、気性の荒い馬も該当します。もちろんこれら以外にも、新人騎手の特権である3キロ減が効かない特別レースも当然該当します。逆に言えば、買える条件としては、減量の効く平場のレースで、距離は短く、コーナーは少なく、直線は長い方が良いということになります。また競馬場別に考えた場合は、相手として上位騎手が多くない方が、レースも戦いやすいでしょうし、騎乗馬も有力馬に乗れる可能性がありますので、裏開催の競馬場の方が新人騎手にとっては勝ちやすいと言えます。

 そんなこともあってか、今年は吉田隼人騎手が中山で騎乗する以外、他の8人は全て中京で騎乗するようです。例年はもっと中央場所で騎乗する人も多いのですが、これも騎手の世界の戦いが年々厳しくなっていることの現れかもしれません。というのも、近年では多数の外人騎手の参戦、あるいは安藤騎手や小牧騎手のように地方からの転入組もいますので、いわゆる純粋な新人騎手にとっては新規参入のハードルが高くなっているのは間違いないわけです。もちろん勝負の世界ですから、実力で勝ち抜くのは当然で、力の足りないものが淘汰される時期が多少早くなるということだと思います。まあそんな厳しい環境の変化もありますので、馬券的にはなかなか買いづらい新人騎手ですが、レースではなるべく早く1勝をあげられるように応援したいと思っています。
2004-02-22 東京 11R [ フェブラリーステークス ] 2004/02/26 18:25
 今週から開催替りですが、まだギリギリ2月ということで、新人騎手のデビューは来週からになりますね。ということで、ほぼ1年経ちましたので、去年の新人騎手の現時点での成績を確認してみます。

 昨年末までの新人賞レースでは長谷川騎手が一歩リードという感じでしたが、ここに来て石橋脩騎手が大躍進してます。今年はすでに9勝をあげ、現在関東のリーディングのトップテンに入っています。新人騎手の中では今年に入ってからの騎乗数も断トツで、調教師からも支持されているようです。去年まではローカルで強いという印象でしたが、今年に入ってからは全て中央場所での騎乗で現在の成績ですから、有力騎手相手でも十分に戦えていると言えそうです。ただ、まだ特別レースを勝ったことは無く、つまり全ての勝ち鞍が▲か△の減量時だったわけで、今後はこれが課題になりそうです。

 その下の表は、1700m以上のレースに限定したときの成績を連対率順で表示したものです。長距離は騎手で買えとも言われますが、これは1700m以上だと、コーナーが4回ある場合がほとんどで、コーナーが多くなればなるほどペースの判断や仕掛けどころ、あるいは馬との折り合いと言った騎手の技術や判断力が問われる局面が多く発生するため、短距離との比較ではより騎手のウエイトが高くなるわけです。このカテゴリでも、石橋脩騎手が勝数だけでなく、勝率・連対率でトップで、今後の活躍も約束されていそうです。


◆騎手別集計(2年目騎手)
ソート: 着別度数順
--------------------------------------------------------------
順位 騎手名   着別度数     勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
--------------------------------------------------------------
 1 石橋脩   34- 30- 33-398/495  6.9% 12.9% 19.6%  148  87
 2 長谷川浩 30- 21- 31-371/453  6.6% 11.3% 18.1%  115  68
 3 北村浩平 24- 22- 19-317/382  6.3% 12.0% 17.0%  51  65
 4 松岡正海 14- 20- 14-298/346  4.0%  9.8% 13.9%  106  89
 5 高井彰大 10- 12- 15-172/209  4.8% 10.5% 17.7%  62  116
 6 生野賢一  8- 12- 16-137/173  4.6% 11.6% 20.8%  31  65
 7 加藤士津  7- 18- 15-222/262  2.7%  9.5% 15.3%  104  85
 8 南田雅昭  7- 10- 11-227/255  2.7%  6.7% 11.0%  43  90
 9 佐久間寛  6- 10- 6-245/267  2.2%  6.0%  8.2%  22  37
10 鈴木慶太   2- 2- 8-118/130  1.5%  3.1%  9.2%  18  29
--------------------------------------------------------------

◆1700m以上限定・騎手別集計(2年目騎手)
ソート:連対率順
----------------------------------------------------------
順位 騎手名 着別度数      勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
----------------------------------------------------------
 1 石橋脩   19- 13- 11-187/230  8.3% 13.9% 18.7%  128  77
 2 北村浩平 16- 14- 13-175/218  7.3% 13.8% 19.7%  57  76
 3 松岡正海  5- 9-  7-111/132  3.8% 10.6% 15.9%  81  80
 4 高井彰大  3- 8-  8- 85/104  2.9% 10.6% 18.3%  65  172
 5 生野賢一  3- 6- 9- 68/ 86  3.5% 10.5% 20.9%  23  60
 6 佐久間寛  6- 6- 1-110/123  4.9%  9.8% 10.6%  49  39
 7 長谷川浩 12- 4- 12-193/221  5.4%  7.2% 12.7%  150  65
 8 南田雅昭  5- 2- 1-102/110  4.5%  6.4%  7.3%  17  40
 9 加藤士津  1- 7- 9-110/127  0.8%  6.3% 13.4%  150  71
10 鈴木慶太   1- 1- 2- 50/ 54  1.9%  3.7%  7.4%  12  25
----------------------------------------------------------

2004-02-15 東京 11R [ ダイヤモンドステークス ] 2004/02/19 20:55
 東京のダートですが、この開催のデータだけを見ていると、これまでここで書いてきたような傾向はそれほど顕著には見られなくなっています。また、レースを見ていても、特に内が有利という強い印象は受けませんでした。むしろ、従来の東京コースに近いデータが出ていますので、ラストのフェブラリSで最後となるこの開催のダートコースでは、新東京コースということにはあまりとらわれなくても良いかもしれません。

 ただ、データ的にはどちらも十分とは言えませんし、競馬に関しては、コースの状態という条件においても季節的な要因が発生している可能性はありますので、結論はまだ出せません。来週からはしばらく中山になりますが、その次の東京開催でもまたじっくりと検証してみたいと思います。

 その東京ですが、面白い傾向がひとつあります。以下のデータは、他の競馬場も含めて、今年の牝馬限定戦を除いた全レースのデータを芝・ダート別に牡・セン馬と牝で区分して出したデータです。こちらにも以前に書きましたが、冬場のダートでは牝馬がかなり不利なデータが出るのですが、この東京開催では、むしろ芝の方が牝馬が苦戦しています。まあもともと東京コース自体が芝コースと言えども、牝馬が得意とするスピード優先の素軽い走りだけでは戦えないコースですから、他の競馬場と比較すれば芝コースでも牝馬が苦戦する傾向はあったのですが、それでもやはりダートコースの方が成績が悪いのは当然でして、この開催のこの傾向は少し特異かもしれません。

--------------------------------+----------------------------
            東京以外       |        東京
    勝率 連対率 複勝率 単回 複回 |勝率 連対率 複勝率 単回 複回
--------------------------------+----------------------------
牡・芝  7.8% 15.3% 22.7%  77  79 | 8.9% 17.3% 25.6%  44  64
牡・ダ  8.1% 15.9% 23.6%  59  77 | 7.3% 14.0% 21.6%  55  67
--------------------------------+----------------------------
牝・芝  5.1% 11.4% 17.5%  35  65 | 3.6%  8.9% 14.3%  20  35
牝・ダ  3.4%   8.1% 13.6%  23  54 | 4.8% 12.1% 16.1%  45  46
--------------------------------+----------------------------
2004-02-08 東京 12R [ ] 2004/02/13 01:09
 この東京の最終レースは、2頭の競り合いから、かなりのハイペースになったためか、良馬場にもかかわらず1.17.7という東京ダート1300mのレコードで決着しました。

 この「レコード」ですが、中央競馬の各競馬場の各コースごとに、2歳戦とそれ以外のレースとでのそれぞれ2つずつ存在しています。ちなみにこのコースの2歳戦のレコードは、去年の11月3日の未勝利戦でホシノピアスが出した1.20.2です。

 もちろん馬場状態にもよりますが、レコードというと一般的にはオープンクラス等のレベルの高いレースで出る方が自然だと考えてしまいがちですし、逆にレコードが出たレースはレベルが高かったんじゃないのかと思ってしまうかもしれません。しかし、中央競馬でのレコードというのは、ひとつの言葉では括れないほどの差がありますので、一概にはレースのレベル等と直結しているとは言い切れません。コースごとにその意味、質がかなり異なっていますので、レコードという言葉だけを聞いて直感的に判断するのは少々危険なのです。

 もちろんこの東京のダート1300mのように、馬場の改修やコースの新設のために一旦レコードがリセットされたような特殊な場合もありますが、このケースも含め、実際にはそれだけが質の差の原因ではありません。

 その質の差に一番大きな影響を与えているのは、競馬のクラス体系とコースとの密接な関係が挙げられます。この東京ダート1300mも一番簡単な例と言えます。このコースが新設され、この開催が終ると1年分の5開催が終了したことになりますが、先週までの時点でこのコースで行なわれたレースは38レースありますが、その約2/3の21レースが新馬・未勝利戦、そして残りは500万下が12レース、1000万下が5レースです。その全てが平場のレースで特別戦はありませんでした。つまりは平場の1000万下がこのコースにとっては最上級のクラスということですので、今回のレースも1000万下でしたので、レコードが出てもそれほど不思議ではないということです。今後も重賞の予定もありませんので、当分はこのコースはこのようなクラスだけで使われるはずですので、このコースで既にオープンクラスにいるような馬が走るということは無いわけです。もちろんそういう馬が出てくれば、レコードもあっさりと更新される可能性もあるわけで、今回このコースでレコードを出したナリタキセキボーイと他のコースでレコードを出した馬とを同等に評価するのは問題があるということはすぐに理解できるかと思います。

 もちろんこの例だけではありません。例えば京都の芝の内回りの1400mや1600mも同様で、ほとんどが下級クラスとか2歳戦だけで使われています。ですので、そのようなコースでレコードを出しても、それなりの評価しかできません。他にもレース数が少ないコースでは同様のことが言えます。

 また、2歳限定のレコードに関してはさらに条件が厳しくなります。以前は2歳戦は、夏はほぼ1000mか1200mで行なわれ、秋になって1600mから2000mへと段々と距離が延びるように番組が組まれていました。現在ではこれが多少緩和され、夏から長めの距離のレースも行なわれるようにはなりましたが、この番組体系の変化のため、例えば夏にしか2歳戦が行なわれない札幌や函館、小倉、新潟では、距離が延びたコースではレコードを出すためのレース自体がほとんど存在しないわけで、たとえ重賞クラスのレースが組まれていてもサンプル数が少ないために、その価値が高いとは簡単には言えないわけです。また、秋の中距離の2歳戦も同様で、新馬・未勝利戦も含めて毎年数鞍しか行なわれていないものがほとんどです。秋は結構レコードが出る印象があると思いますが、単に馬場状態や天候が良いということだけではなく、2歳戦自体が夏から秋にしか行なわれていませんので、2歳戦のレコードは必然的にこの時期にしか出ません。

 もちろんこのような限定された条件下でのレコードでも全く価値が無いということはありませんが、ただそのコースでは一般的にどのような条件のレースが毎年何レース程度組まれ、上級クラスではどのようなレースがあるのかということを把握しておけば、レコードという響きの良い言葉だけに惑わされること無くその真の価値を把握できるはずです。
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