■2003-06-15 中京 11R [ 中日スポーツ賞ファルコンステークス ] |
2003/06/17 03:39 |
今週もタイトルとは無関係の内容なことをご容赦願います。
先週まではネタも尽きかける状況だったのですが、今週からは開催替わりやクラス移動、そして新ルールでの新馬戦とネタは豊富です。先週がクラス移動直前の話でしたので、今週も継続してクラス移動後の狙い方を書いてみます。
先週のクラス移動直前の狙い方は、力関係等で結構曖昧な部分も多いので、なかなか判断しづらいケースも多く、馬券的には直接役に立つということは少なく、あくまで本予想の補助的な使い方しかできないものでしたが、この降級後の狙い方はこれだけでも十分に馬券になるものですので、迷ったときはこれだけで買うというのもありです。
降級の仕組み等については、ここで説明すると長くなってしまいますし、今週のスポーツ新聞辺りにも載ると思いますので、詳しくはそちらを参照して下さい。まあ簡単に言えば、4歳馬の多く(収得賞金401万以上、3200万円以下)が、次の開催からひとつあるいはごく稀に2つ下のクラスに出走することになります。それから、これまで3歳馬だけの限定戦に出走していた3歳馬が古馬として加わり、3歳以上という括りになります。ですから、条件戦では、大きく分けて以下の3つのグループができます。
(1) 新興勢力の3歳馬、
(2) 降級した4歳馬
(3) 現級馬(5歳以上の馬と4歳の1勝馬)
例えば500万下に注目すると、これまで1000万下に所属していた4歳馬と、3歳限定の500万下に出走していた3歳馬が新しく加わります。また、3歳未勝利戦は引き続き行われていますので、下からもまだまだ新しい馬が上がってきます。ですから、500万下全体のレベルは大きく上昇するわけです。もちろん、この時期やこの後の夏場を休養する馬も結構いますから、一度に大量に流入するわけではなく、年末程度までの間に徐々に加わってきますから、このクラス移動の予想方法は、この時期だけでなく、しばらくは利用できます。まあそれでも全馬がこの3つに分類できるこの時期が一番わかりやすいのも事実ですので、この時期にマスターしておくと後が楽ですね。
まずは各グループの力関係ですが、基本的には(2)>(1)>(3)になります。この時期によくあるケースなのですが、降級馬はもちろん人気になりますが、近走で凡走していると意外と評価が下がる場合もあり、そして好調の3歳馬がいて、その馬がキャリアが浅ければ新鮮さもありますし、条件馬でもオープンクラスのレースに出ていたりすることもありますので、人気を被る場合も多く、ここの人気が逆転するケースがあります。こういうときに3歳馬が飛んで降級馬同士で決まったりすることが意外とあります。ただ、このような場合、降級馬はだいたい人気になりますから、馬連の配当でも精々1000円前後にしかなりませんので、極々普通の配当ですから、それほど気にも留めないし、注目されることもあまり無いのですが、レースによっては2頭でとても堅い1000円の配当という場合もありますので、少点数で取れますし、こういう馬券をよく買っている人ならすぐに実感できると思いますが、こういうレースは狙い方によっては万馬券なんかよりもとても美味しいレースだったりするのです。
まあ、こういうケースも結構あるのですが、基本的には降級有利は世間一般に認知された力関係ですので、このまま利用しても期待値的には美味しく無い場合の方がもちろん多いです。そこで、もうすこし条件を付けてこの力関係を利用します。
いくつかあるのですが、理由を細かく説明していると長くなってしまいますので、2つに絞って簡単に書きますが、ポイントは距離、そして性別ですね。まず距離ですが、コーナーを4回以上周るコースについては、(2)>(3)≧(1)という感じになります。これは、中距離以上でなおかつコーナーを4回周るコースでは、やはり折り合い等の能力が要求されますので、この部分に関して言えば、キャリアの豊富さで現級馬に一日の長があるわけでして、むしろ3歳馬はキャリアの浅さが不利になります。これは距離が延びれば延びるほど差がつきますね。もちろん、能力がそれを凌駕してしまう場合もありますので、3歳馬の能力判断とオッズとの比較で最終的に判断する必要がありますが。特に2000m以上のコースでは、古馬も含めて牝馬は不利になりますので、それも加えると危険な人気馬が意外と簡単に見つかります。逆にそんな不利な条件でもあっさり勝ってしまうような馬、去年だとファインモーションが該当しますが、そういう3歳牝馬は秋華賞あたりでも好走しますね。能力が凌駕しているケースです。
次に短距離ですが、こちらは(2)≧(1)>(3)です。まあ順番は基本パターンと変らないのですが、降級馬と3歳馬の間で逆転の可能性があるということです。これは上の中距離以上のレースの逆の理由です。そして、特に阪神を除けばローカル小回り平坦コースの開催替わりですから、前に行く馬は有利ですので、スピードという絶対能力だけで勝負可能になりますので、3歳馬でも十分降級馬に対抗できるわけです。特に、牝馬は小回り平坦になることで浮上しますので、東京あたりで逃げて粘れなかった馬を狙うのが面白いかと。また逃げ馬に関しては枠順での有利不利もありますので、内に入った3歳馬、特に牝馬で逃げ・先行脚質の馬がいたら人気薄でも狙ってみてください。能力以外で3歳馬が降級馬と逆転できるのはこのようなケースだけですね。
この逃げ・先行有利を利用した買い方で注意して欲しいことがひとつあります。それは、降級馬に関してなのですが、近走の上のクラスで後方からのレースになっていた馬でも先行する可能性があるということです。メンバーにもよりますが、いくらハイレベルだと言っても、やはり上のクラスよりは楽なメンバーですから、レースのペース自体も落ちることが多く、上のクラスではついていけなかった馬が、降級した途端に先行するという場合があるということです。ですから、特に短距離戦では、後方脚質の降級馬に関しては、成績をさかのぼって同クラスで先行していたかどうかを確認して下さい。過去に先行していれば、脚質が一転する可能性もあります。一転すれば元々が降級馬ですから力は上ですので、間違いなく期待値はアップします。
以上の2つパターンは、その逆転を見越して高期待値馬券を買うというだけではなく、そういうケースでの有利不利の材料としても利用してください。つまり、最初に挙げた例の降級馬同士で買う場合でも、牡馬同士で2000m以上であればより堅いと判断できるわけですし、そういうときに3歳牝馬が人気だったりすれば、期待値が上がると判断できるわけです。ただし、それがファインモーションだったら馬券は外れますが…。まあ期待値優先の馬券ですから、こういうこともありますが、その姿勢を継続していかなと儲かる馬券を取り逃がすことにもなります。期待値馬券の鉄則は継続は力なりですね。
以上は基本的には芝・ダートを問わないのですが、どちらかというと芝向きです。そして、ダート戦に関しては、もう少し別の狙い方もありますので、それはまた後ほど書きたいと思います。また、最初にも書きましたように、この時期のレースはハイレベルになる場合が多いので、そういうレースで好走した馬は、今後秋から年末にかけて美味しい馬券を演出してくれる場合が多いので、特にハイレベルになったと思うレースは覚えておくと後々役に立ちます。
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