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『KAMASI![田中式]馬券戦術』
著 者:田中 充興
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−以下、書籍本文の一部を抜粋−

Aという馬が休養明けから芝のレースを、たとえば3着、3着、2着ときて、その後、突然ダート戦に出走して大敗したとする。その後、再び芝のレースに出てきた場合、前走の着順から人気にはならないのだが、この芝のレースを快勝するケースが多い。このA馬のダート大敗が、私のいうところの「ダートカマシ」である。
逆の場合、B馬がダート戦をたとえば2着、2着ときた後に突然、芝のレースに出てきて大敗したとする。その場合も次走は人気が落ちた状態になりがちなのだが、B馬は次にダート戦を使うと行きっぷりが良くなって、同条件ならかなりの確率で勝つのだ。
このB馬が突然、芝のレースを使って、その次のダート戦を狙うのを私は「芝カマシ」と呼んでいる。
この考えは「競馬のダートと芝の成績はまったく関連性がない」という私の考えからきている。
ダートのレースを調教代わりに使う「ダートカマシ」は馬体調整とスタミナアップ(息がもつ)に著しい効果があり、芝のレースを調教代わりに使う「芝カマシ」は競走馬が芝のレースの速い流れを学習することによって次のレースでラップを上げる効果があり、短距離のダートでは特に効果が高い。

- 連闘とのミックスが効果的である。
- 「ダートカマシ」はキツイ調教だから、休養明けから5走目あたりまでが効果的である。
なぜなら休養明け5走目くらいまではどんな競走馬でも体調の変動が激しいため「カマシ」がはまりやすいのだ。
- 「芝カマシ」は基本的に休養明け何走目でも成績をアップさせる傾向が強いが、やはり理想は休養明け5走目までくらいである。
- 競走馬は「カマシ」とは関係なく、連闘すれば連闘時に成績アップする傾向が高いが、連闘後はほとんど成績がダウンする。ゆえに連闘後に「カマシ」をしても競走馬に疲れが残っているケースが多いので、あまり効果的ではない。そのうえ、成績ダウンにつながるケースが多い。
- 「ダートカマシ」のレースでは、やや太めで出てくると、次の芝のレースでの好走の確率が高まる。
- 以前に「カマシ」で激変した馬はこの調教法が効くので、次回以降も同様のパターンで「カマシ」た場合は指数アップにつながるケースが多い。
- 「カマシ」を行なう厩舎はだいたい決まっていて、該当厩舎が「カマシ」を行なった場合、成功の確率が高い。
- 6の逆で、以前「カマシ」を行なったと思われる馬が、そのときに成績上変化がみられない場合は、次回、同様のケースにおいてもあまり期待はできない。
- 指数上、圏外の馬がいくら「カマシ」をしても、レースで連対圏に突入する確率はやはり低い。ゆえに力関係がはっきりしているオープン以上(特にG1、G2)などよりも、力関係が接近している条件戦などのほうが有効である。
- 「カマシ」はその直後にいきなり結果が出なくても数走後に効果が出るケースもある。なぜなら「カマシ」は競走馬の体調を変化させる効果があるからだ。

- ダート・ダート・ダート・・・芝の直後の芝では、芝の成績がアップすることが多い。
- 芝・芝・芝・・・ダート直後のダートではダートの成績がアップすることが多い。

調教師の調教パターンの変化などが感じられず、馬が逆のコース(芝・ダート)を使われることにより、馬への教育効果が成績アップもしくは現状維持につながり、また直前の逆のレースの成績が悪くなるため、人気薄を誘発するカマシ。芝とダートの成績は一切関係がないとわかってさえいれば、成績上の変化はそれほど大きくないため、ねこだましのようなものである。ただし「短距離ダート」の「芝カマシ」は効果が大きいため、決してあなどることはできない。直前のレースの成績が悪くなるのは、競走馬は新しい環境(芝・ダート)に置かれた場合、いきなり全能力を発揮するのはむずかしく、どうしても着順が悪くなる傾向にあるからである。

調教師の行なう調教などから前回のレースが明らかに捨てたレースだと明白な場合、調教師が狙ったレースにおける成績の上昇には著しいものがあり、大波乱を演出するカマシ。調教パターンの変化などから読みとることができる。「カマシ型カマシ」が決まるとほとんどは大波乱である。
滞在競馬での連闘カマシは「カマシ型カマシ」の最もわかりやすく効果的なカマシなので特に注意してほしい。

◎休養明け緒戦に好走しながら、その後、体調下降になり、成績が下がってしまうこと。理由としては休養明け緒戦に馬体が整わないうちに全力で走った後の反動といわれている。
基本的には2走ボケは体調下降によって引き起こされる場合が多く、元に戻すためには間隔をあけてレースを使ったほうがよいといわれている。
※ゆえに間隔があいた場合は警戒が必要ということ。
◎時計理論的見解からの2走ボケの見方
※調教不足でも「快速馬場では好走できる」場合があるため、2走ボケが起きやすいという面がある。
※成績面からいうと、休養明け緒戦が道悪馬場(芝)だった場合、2走ボケは起きにくいといえる(なぜなら調教不足では好走が不可能なため。ただし道悪馬場でも実質スローのレースになった場合は決して好走できないわけではない)。
休養明けに芝のレースの叩き台として芝のレースを使った場合は、復帰緒戦の着順よりも期待したほどの着順を上げてこないばかりか、2走ボケを誘発するケースが多い。

なぜ「カマシ」は行なわれるのか、ということについて触れてみたい。
それは「基本的に『カマシ』は『2走ボケ理論』の逆である」ということである。
2走ボケというのは先にも説明した通り、「休養明けに仕上がっていない状態で(馬体が太めなど)出走した競走馬がレースで全能力を出すと反動が出て、その後体調が下降線になるケースが多い」ということである。
ということは馬体が太めの状態で休養明けに全能力を出すと「2走ボケ」になってしまうので、そのような場合は全能力で走らないほうがよいのである。しかし体重は絞りたいし、レース勘も戻したい、となれば「カマシ」しかないのである。たとえば今までずっと芝のレースを専門に使われていた馬は休養明けに「ダートカマシ」をすればよいのである。なぜかといえば「スーパーカマシパターン」の「競走馬は新しい環境(芝・ダート)に置かれた場合、いきなり全能力を発揮できない」が理由である。
となれば芝専門に使われている馬はいきなりのダートのレースでは全能力を発揮できないため、結果的に反動なく馬体重を絞り、レース勘とスタミナを取り戻すことができるのである。ゆえに2戦目以降、競走馬は馬体重も理想的になり、レース勘とスタミナも戻り、休養前の能力通りに走ることができるようになって、体調も安定するのである。「カマシ」は意図的に馬券上の波乱を呼ぶために行なわれているわけではないのである。

- 太めで「カマシ」をして体重を絞り、反動が出ないように体調を上向きにさせる仕上げ方(休養明けで体重が減っていても「カマシ」は効果あり)。
- 休養明けに調教でキッチリ仕上げる。その場合、休養明けは筋肉などが落ちているため、キッチリ仕上げた場合は基本的にマイナス体重になる。ただし偶然、休養期間に馬体の成長があった場合はその限りではない。芝馬の場合は芝のレースを休養明けに使い、少しずつ、馬体重を戻していきながら、体調を上向きにさせる。
以上の2つが休養明けに2走ボケを誘発させない仕上げ方である。これを知っておけば、いつ競走馬が全能力で走るのか推理しやすくなると思うのでぜひ、参考にしていただきたい。
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